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(2019/12/13 13:52 現在)

韓国の通貨ウォンについて知ろう

韓国に行った際にまずしなければいけないことといえば両替です。韓国の通貨単位は『ウォン』です。Wで表記したり、現地では韓国語の『원(ウォン)』と表記したりします。『10,000원』とあったら1万ウォンのことです。

日本円を韓国ウォンに両替するとは『0』が1つ増えたような不思議な印象を与えます。ざっくり表現すると10ウォンならおよそ1円で、1万ウォンで1000円でとなります。10ウォンがおよそ1円なので、実際に韓国の市場に出回る最小硬貨は10ウォン硬貨です。光熱費や携帯などの明細書もほとんどが10ウォン単位です。

韓国のお金の種類

韓国のお金の種類は紙幣は50,000ウォン、10,000ウォン、5,000ウォンの4種類で、流通している硬貨は500ウォン、100ウォン、50ウォン、10ウォンです。ここで「5ウォンや1ウォンはないの?」という疑問が生じるかと思います。

1ウォンと5ウォン硬貨

そもそも1ウォンというのは日本円ではおよそ0.1円に辺り、切り上げや切り捨ての対象となります。そのため1ウォンでは何も買えないことになります。

しかし1ウォン硬貨、そして5ウォン硬貨というのは事実上流通こそしていませんが、存在していないこともなく、韓国銀行の貨幣博物館などで販売されているミントセット(硬貨がケースに収納され販売されている硬貨セット)用に毎年極めて少量単位で生産されています。

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また銀行でも1ウォン硬貨を所持することが義務付けられているため、1ウォン硬貨自体は銀行に行けば交換してもらえます。

韓国で一番大きい通貨はたった5万ウォン

韓国の通貨で1番大きな額は5万ウォンとおよそ5,000円となります。最も高価な額が5,000円しかないというのはあまり便利なことではなく、たとえば韓国で日本円でいう1万円(およそ10万ウォン)ほどの買い物をしようとした場合、5万ウォン札が2枚必要で、3万円(およそ30万ウォン)の買い物をしようとした場合、5万ウォン札がなんと6枚も必要となります。大した額でもないのにかなりの札束になります。

5万ウォン以上のものはどう払う?

では「韓国では5万ウォン(5,000円)以上のものはあまり売っていないの?」と思う方もいるかもしれませんが、日本とあまり物価が変わらないため普通に買い物してても5万ウォンを超えてしまうことは珍しくありません。

このようなこともあって韓国では現金だけで支払おうとするとかなり煩わしく、日本円での1万円以上の買い物であってもお札を大量に持ち歩くこととなります。そのため現地ではほとんどの人がクレジットカードを利用します。特に大きな額の場合はなおさらです。

2009年までは1万ウォン札が最も大きい通貨

ちなみに5万ウォン札という紙幣は実は割と新しく2009年6月に登場しました。それまでは1万ウォン札、つまりなんとおよそ1000円札が最も高額な通貨だったため、当時のレートでたった1万円にも満たない金額である10万ウォンを持とうとすると財布の中に1万ウォン札が10枚も入ることになり、韓国ではクレジットカードなどがないと非常に不便でした。特にクレジットカードを作らないで来た留学生や、ショッピング目的で海外から来た観光客などは支払いの際に慣れない海外の大量のお札を持ち歩くこととなっていました。

このような事態になってしまった理由として、韓国で1万ウォン札が発行された1970年代に比べて短期間で韓国の物価が10倍以上も膨れ上がったことが原因でもあります。経済成長のスピードに貨幣が追いつけなかったということです。

10万ウォン札の必要性

もちろん韓国ではこの状況におよそ1万円札にあたる10万ウォン紙幣を発行しようという声もありますが、10万ウォン札に記載する人物で揉めたことや何より一般的にはクレジットカードでの決済が流通しているため、これ以上高価な通貨にあまり必要性を感じないというのもあるのかもしれません。

韓国でクレジットカードが流通している理由

また韓国では経済を活性させる策として消費者のクレジットカードの利用を促進させようとしました。具体的には『所得控除』という制度で、クレジットカードの使用金額が所得に対して年間で一定の割合を超えると年末調整の際に還付されるというシステムです。つまりクレジットカードを使えば使うほど税金が安くなります。年間の買い物となるとかなり大きい額となるため、クレジットカードの利用がここまで流通しました。

韓国で買い物をした際に店員さんに『현금영수증 필요하세요?(ヒョングンヨンスジュンピリョハセヨ?/現金領収書は必要ですか?)』と聞かれるのはこの年末調整システムのためです。日本でいうと、個人の買い物でも経費として申告できるというイメージに近く、日本と納税方法が大きく異なります。

硬貨自体がなくなる?

このように韓国では現金での支払いに対する必要意識がなくなっている中、韓国の中央銀行である韓国銀行が2020年までに『硬貨がない社会(coinless society)』の導入を検討していると発表しています。韓国銀行側は「クレジットカードなどの現金に変わる支払い手段が増えてきており、その中間段階としてまず硬貨の消費を削減する」と明かしています。硬貨の製造にはコストがかかり、さらに使いにくいといった理由もあります。

試験的に導入中

韓国では2017年から既にCUやセブンイレブンなどのコンビニやEマートやロッテマートなどの大型マートで試験的に導入されています。現在韓国の流通している硬貨は500ウォン、100ウォン、50ウォン、10ウォンがありますが、硬貨の代わりにプリペイドカードやクレジットカードなどでの決済を促し、お釣りは交通カードや会員カード、アプリなどにチャージされるシステムとなっています。2020年までにコインレス化を目指しているため、今後も導入できるお店が拡大する可能性が高いです。

キャッシュレス化のメリットとデメリット

今回韓国銀行は各国で導入され始めている『キャッシュレス』をモデルに今回の硬貨がない『コインレス』を目指していますが、他の国を見るとスウェーデンではキャッシュレスの先進国として知られています。スウェーデンでは95%以上の販売店がカード決済を扱うことができ、消費者のほとんどがカードや電子マネーで決済します。

キャッシュレスのメリットとしては現金を持たないため、強盗や紛失してしまう心配がなく、ATMなどで現金を引き出す必要がないため便利であり、消費の拡大にも繋がるなどの点が挙げられます。

しかし一方で硬貨がなくなることで、カードを持たない小さな子供や、電子マネーでの決済に不慣れな高齢者や、さらにはクレジットカードが作れないような経済的に弱い立場にいる人などが厳しい状況に晒されるという懸念もあります。

さらには硬貨ありきで商売をしているようなUFOキャッチャー業者や貯金箱を生産するような中小企業なども影響を受けることが予想されており、今後このような立場にいる人達が置いて行かれないようなシステムの導入が望まれています。